あぁ懐かしき90年代アニメ秘話

90年代のアニメについて語っています

90年代の伝説アニメ「スレイヤーズ」は何が面白くて魅力的だったのか?

スレイヤーズというアニメは、ライトノベルがもととなっているアニメで、シリーズは累計5作以上になる大物アニメだ。


1995年に放映された『スレイヤーズ』の続編として、『スレイヤーズNEXT』『スレイヤーズTRY』『スレイヤーズREVOLUTION』『スレイヤーズEVOLUTION-R』と順に続く。他にも映画やOVA、ラジオ等展開は多い。また、アニメと小説の方とは話が違っているためその違いを楽しむのもよしである。

 

スレイヤーズ」は何が面白くて魅力的だったのか?

スレイヤーズ

スレイヤーズ

ジャンルとしては、コメディ魔法ファンタジーというところだろうか。普段はおちゃらけた話なぶん、シリアス回とのギャップはすさまじい。

 

主人公はリナ=インバースという15歳の自称美少女天才魔導士で、「ドラゴンも跨いで通る(通称:ドラまた)」といわれるほどのぶっ飛んだ魔法を使う。街一つ消し飛ばすのはよくあることだ。リナは守銭奴でも有名で、お宝お宝があれば無理やり独り占めすると豪語する。強さで言えばチートといってもおかしくないほどの強い少女だ。物語はそんな彼女が、旅の中でとある剣士と出会うことから始まる。成り行きでともに旅をするようになった二人は、様々な事件に遭遇する(事件を起こすともいう)。何者かに狙われるリナ、魔王復活をもくろむ男、など様々な事象を経て、個性豊かな仲間と出会う。そんな、冒険ものならよくあるあらすじだ。

 

しかし、毎回爽快に町やドラゴンなどを吹っ飛ばすので、ファンタジーを見飽きた人にも強くお勧めしたい。

 

声優メンバーが超豪華

声優も豪華で、シリーズを通すとかなりのメンバーがいる。
主人公のリナ=インバースは林原めぐみ。剣士の男ガウリイ=ガブリエフは松本保典だ。
他にも、緑川光鈴木真仁石田彰安西正弘子安武人桑島法子などが登場する。

OPやEDは主人公の声優である林原めぐみが歌い、とてもかっこいい曲となっている。どの曲も耳に残るものばかりで、はじめて聞いたときからもう何十年とたっているが、いまだにカラオケに行くと歌いたくなるほどだ。劇中でリナが歌わされる可愛らしい曲も推していきたい。

 

 

スレイヤーズの好きな所はキャラクターたちの掛け合い

このアニメの好きなところはいくらでもあるのだが、まずあげたいのはキャラクターたちの掛け合いだ。
コメディ部分では、本当に軽口をその場で話しているのでは?と思うほど自然な口調でボケたりつっこんだりしている。聞いた話によると、声優さんが打ち合わせなしにアドリブで会話しているところも多いという。わかりやすい部分でいうと、リナとガウリィがよく食べ物の取りあいをするシーンがあるのだが、そこは初めから何も決めておらず、アドリブで話しているのだそう。相手がこう言うとこう返す、というのが簡単にできるほどキャラクターに馴染んだ方々だったのかもしれない。

 

呪文のかっこよさにも注目

もう一つは呪文のかっこよさだ。

主人公が魔導士なので魔法を使うことが多いのだが、その際に呪文を必ず唱えるのだ。その中でも一等格好いい呪文がある。竜破斬(ドラグ・スレイブ)だ。当時その呪文を覚え唱えた人は多いことだろう。そして今も唱えられる同年代は多いと思う。それほどに格好いい呪文だった。はじめはただ格好いいと思っていただけの呪文にも後半できちんと意味があることが分かり、そしてそれが伏線にもなってくるとは思いもよらなかったのだが。

 

他にも魅力的なキャラクターというのもある。

メインキャラクターははじめは二人、その後に三人、四人と増えていくのだが、どのキャラクターもかぶることなく個性的な性格をしている。主人公だけでも『自称美少女天才魔導士』『盗賊殺し』『ドラまた』『守銭奴』など見ただけでも盛りだくさんな個性が付属しているが、他のキャラクターも負けず劣らずだ。ガウリィは剣の達人で『クラゲ頭』といわれるほど天然な性格だ。

他にもクールなキャラクターだが、たまにどこか抜けていじられやすかったり、可愛らしい女の子だが、物事を正義と悪でし分け、勘違いも多く、決めポーズは毎回失敗するというかなり面白いキャラクターがいる。


アニメや漫画においてキャラクターを見ていて飽きないというのは大きく評価されるべきだと思う。スレイヤーズでは、次に何をするかわからない突拍子もない性格の子や、毎回同じパターンで失敗する子、格好つけているのに茶目っ気もあり憎めない男など、どこかで誰かに刺さるようなキャラが作られているのがとても良い。そしてメインキャラクターだけでなく、サブキャラクターたちも個性的なのも魅力的である。

 

 

コメディあり、シリアスありのストーリー展開

そしてもちろんストーリー展開もよい。

コメディ要素も多いので普段わちゃわちゃドタバタしているが、締める時はきちんと締めるのだ。ストーリー構成上、魔王復活を阻止する、という王道展開であればシリアス一直線であるだろうに、日常パートではゆるゆるに気が抜けるような笑える話をして、その次の展開でシリアスに持ち込む。かと思えばそのシリアスの先でまた敵とコントをする、笑うだけでは終わらせない、しんどいだけでは終わらせない。という緩めるところと締めるところの塩梅が絶妙で、シリーズを見終わり年単位で時間が空いてからまたふと、彼女の活躍が見たくなる。そんな繰り返し見たくなるような記憶に残る展開なのだ。


主人公の性格も相まって、とても面白いアニメです。コメディ展開も多いので吹っ飛んだ町がこの後どうなるのかとか深いことは考えずに、まずは見てほしいです。魔法を使っているシーンは本当に格好良くて熱くなります。